九州共立大学・九州女子大学共通教育機構は、それぞれの大学の学是とDPに則りながらも、各学部学科を横断して充実した共通教育を行うための組織であり、両大学の学生ひとりひとりが21世紀型市民として社会貢献できる学士力を育むことを目指しています。
この二大学共通教育機構には運営会議、教務委員会、教務小委員会が置かれ、各大学の教務委員会等と連携をとりながら、両大学で等しくする共通教育の理念の検討、改組や新学科設置における学部教育との連携のための検討、それぞれの大学で独自色を打ち出す科目の情報共有、また、両大学で共通教育に携わる教員の人事交流の活性化などを行なっています。
2024(令和6)年度は、両大学運営の学長方針を土台に、以下の項目に特に力を入れていきます。
(1)
「キャリア基礎演習I」(必修、1年次配当)および「キャリア基礎演習II」(必修、2年次配当)の開講
九州女子大学は2023年度の改組から、九州共立大学は2024年度のスポーツ学部新学科設置から、キャリア教育科目に「キャリア基礎演習I」(必修、1年次配当)が開講され、九州女子大学では2024年度には「キャリア基礎演習II」も開講されました。これらの科目は、学修ポートフォリオを活用した学修サポート、学生とのコミュニケーション、文章力のトレーニングをその授業内容としています。特に文章力のトレーニングについては「日本語表現法」科目と連携して、全学で基礎的な文章力の修得に力を入れることになりました。
(2)
言語・異文化理解科目の役割の明確化
上記(1)の取り組みに伴い、言語・異文化理解科目のうち「日本語表現法I・II」は九州共立大学では2024年度から、九州女子大学では2025年度から、卒業・就職に必要な文章力の涵養をサポートする選択科目となります。どのようなサポートが必要なのかの検討と並行して授業内容を構築してゆく必要があり、その検証はしばらくの間継続する必要があります。
また、英語科目群についても両大学で2025年度から現在の必須科目を選択科目に移行する予定となっています。この目的は、世界共通語として必要不可欠な英語を学ぶという姿勢から一歩進んで、英語の学習者が明確な目標を持った学びを行える科目として運用するためです。授業内容については両大学での検証をしばらくの間継続する必要があります。
(3)
同一名称複数開講科目における教育・評価の平準化
同一名称複数開講科目においては全クラスの教育の質の保証と成績評価の統一化が求められるため、本機構の下に日本語教育・英語教育・情報教育の領域での担当者会議を設置し、大学毎、あるいは両方の大学合同での組織的検討をこれまでと同様に行ないます。
(4)
情報分野に関する副専攻科目の展開
九州女子大学においては、情報関連の5科目を新たに総合共通科目に配置し、全学部・学科の学生が履修可能な情報分野に関する副専攻科目が2023年度から展開されています。2024年度には2年生配当の「アルゴリズムとプログラミング」「ICT活用法」「情報処理技術」を開講します。
(5)
外国人留学生等への日本語教育
本機構は、外国人留学生等に対する初級レベルの日本語教育支援に全面的に携わっています。留学生等の日本語を母語としない学生の入学・編入学に際しては日本語レベルを確認し、入学後も日本語教育が必要な学生全員に半期完結のプログラムを提供して、留学生の両大学での学びを強力に支援しています。
今後とも本機構を有意義に活用、ご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
九州共立大学・九州女子大学共通教育機構
機構長 中島 久代
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